保育園ICT化計画!「補助金」を受け取るまでの流れを学ぼう

作成日 2017/05/26 更新日 2017/06/06保育園支援ナビ編集部保育園支援ナビ編集部 

平成27年、厚生労働省は子育て支援政策の一環として、「保育所等における業務効率化推進事業」を新たに創設しました。この事業により、保育園は事業の効率化に役立つICTシステムの導入に際して、一定額の補助を受けることができます。このページでは、保育園がICTシステムを導入する際に利用できる「補助金」の概要や申請方法について、詳しくご紹介します。

※平成28年5月現在 「保育所等における業務効率化推進事業」 の補助金についての正式な発表はありません。各自治体までお問い合わせください。

厚生労働省の「保育所等における業務効率化推進事業」とは? 


「保育所等における業務効率化推進事業」とは、平成27年度より厚生労働省が新たに創設した、子育て支援事業のことです。保育現場の業務の負担を軽くする「ICTシステム」や「見守りカメラ」などを導入する保育所に対し、最大100万円の補助金を出すなどして、保育現場のICT化の推進を図っています。 

なぜICT化が推進されているの?

厚生労働省が保育現場のICT化を推進する背景には、「保育人材の不足」があります。 

同省が平成26年に公表した「保育人材確保のための『魅力ある職場づくり』に向けて」によると、保育士資格を有しているハローワーク求職者のうち、約半数もの人が保育士としての就業を希望しないことが明らかになっています。 また、保育士としての就業を希望しない理由として、最も多くの人が挙げたのが、「責任の重さ・事故への不安」でした。ただし、保育士ひとりに掛かる負担が軽減された場合は、保育士として働きたいという意見も挙がっています。 

さらに、同省が平成27年に公表した「保育士等に関する関係資料」では、就業中の保育士が現在の職場に「給与・賞与等の改善」「職員数の増量」「事務・雑務の軽減」を求めていることも判明しています。 厚生労働省は早急な保育人材の確保のため、給与をはじめとする保育士の待遇改善を急いでいます。厚生労働省が行っている「保育所のICT化の推進」は、保育現場の業務の負担を減らし、かつ園児にとっても安全な園内環境を整備することが主な狙いといえるでしょう。

 参考:
厚生労働省「保育人材確保のための 『魅力ある職場づくり』に向けて 」
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11601000-Shokugyouanteikyoku-Soumuka/0000057898.pdf 

厚生労働省「 平成27年度補正予算(案)保育対策関係予算の概要 」
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/file_8.pdf 

 

補助金の利用前に知っておきたいこと

 

まず前提として、厚生労働省「保育所等における業務効率化推進事業」の補助金を受けるための要件や手続きの流れは、各自治体によって異なります。

 厚生労働省雇用均等・児童家庭局長が平成28年に各自治体に通知した「保育所等における業務効率化推進事業の実施について」によって、補助金を受けるための要件は全国で共有されてはいますが、要綱の文面や申請日の〆切、手続きの流れなどは自治体によって異なるのが現状です。 

よって、補助金を活用してのICT化を検討している場合は、まず保育園の所在地がある自治体ホームページ等で、「保育所等における業務効率化推進事業」についての要綱を確認することをおすすめします。

 

「補助金の交付」までの一般的な流れについて


では、「保育所等における業務効率化推進事業」の補助金を受け取るまでの一般的な流れについて見てみましょう。 

1.導入したいICTシステムを決めたうえで、保育園の所在地がある自治体に必要書類を提出する(申請を行う)

2.自治体より、事業実施計画の認定通知書を受け取る

3.ICTシステムの発注と導入を行う

4.自治体に、実際に導入したシステムの仕様書や領収書などを提出する

5.補助金を受け取る 

ちなみに、既に保育園の導入済みのICTシステムに関しては、原則的には補助の対象外となります。ただ、導入時期によっては対象となるケースもあるため、補助を希望する場合は自治体への問い合わせがおすすめです。

補助金の申請にあたって必要となる書類

補助金の申請にあたって必要となる書類は、以下のとおりです。(※自治体によって異なる場合あり) 

事業実施計画書

補助金を受ける保育園の所在地、責任者名、ICTシステム導入費などを記載した書類です。


導入を検討しているICTシステムの見積書やパンフレット 

申請の受付期間は、各自治体によって異なります。申請方法や期限を確認したうえで、自治体指定の課へ書類を提出しましょう。

補助金の交付にあたって必要となる書類

自治体から補助金を受け取る際には、自治体の定める期日までに、以下の書類を提出します。 

・補助金交付申請書

・ICTシステムの領収書や納品書

・ICTシステムの仕様が確認できるパンフレット等


補助金を受ける際の注意 

なお、自治体からの補助金を受けてICTシステムを導入した場合は、自治体の規定に沿ってシステムを維持する必要があることを、併せて覚えておきましょう。(例:導入から5年間はシステムを維持しなければならない等)。 


補助金の交付対象外となるICTシステムとは

「保育所等における業務効率化推進事業」は、保育業務の効率化と改善を支援するためのものであるため、保育と関係のないICTシステムの導入に関しては補助の対象外となっています。 

また、保育に関するICTシステムであっても、以下の機能がすべて搭載されていないシステムは補助の対象外となる可能性があります。

ア 他の機能と連動した園児台帳の作成・管理機能

※ 園児台帳には、氏名・住所等の基本情報のほか、家族の連絡先、メールアドレス、身体測定、出生時記録、成長記録、既往症、かかりつけ医師、生活記録、健診と予防など、様々な情報管理が可能となっていること。

イ 園児台帳と連動した指導計画の作成機能

ウ 園児台帳や指導計画と連動した保育日誌の作成機能

引用元:相模原市保育連絡協議会「雇児発02 03 第3号 保育所等における業務効率化推進事業の実施について」


さらに自治体によっては、補助金の対象となるICTシステムについて、細かく機能が指定されていることもあります。たとえば大阪市では、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長が通知した上記の要件に加えて、以下の条件が追加されています。(2017年3月時点)

 

(4)児童の登降園時間が記録・管理できる機能

(5)保育所等に勤務する職員の情報が記録・管理できる機能。少なくとも、職員の氏名・生年月日・資格情報(保育士等)・雇用形態・出退勤時間が管理できるものであること。

(6)児童の登降園時間・職員の出退勤時間等をCSV形式でデータ出力できること。出力の仕様については、別紙1のとおりであること。

引用元:大阪市保育所等における業務効率化推進のための補助金交付要綱

 

補助金を利用してのICTシステムの導入を検討している場合は、システムの仕様が自治体の要件に該当しているかどうかをチェックしましょう。

 

まとめ


保育園にICTシステムを導入するにあたって受けられる「補助金」の概要や申請方法についてご紹介しました。 

昨今は業務の効率化を目指す保育現場のニーズに応えて、さまざまなICTシステムが登場しています。以下に補助金の対象となるサービスの一例をまとめましたので、ICTシステムの導入を検討中の方はぜひ参考にしてみてくださいね。 

⇒CoDMON

⇒Child Care System

kids plus

 

参考サイト

厚生労働省「保育対策関係予算の概要」(2017年5月26日,http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000123466.html)

Child Care System(2017年5月26日,http://c-c-s.jp/)

京都市「保育園等における業務効率化推進事業について」(2017年5月26日,http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000197466.html)

大阪市「保育所等における業務効率化推進事業のご案内」(2017年5月26日,http://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000373615.html)

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